Tipi ティピーテント
アメリカのプレイリーインディアンにとってティピーは「ふるさと」のようなイメージで捉えられてきました。自然と調和して生きてきた生来の芸術家ともいえるインディアンが工夫に工夫を重ねて完成させたティピー。冬は暖かく、夏は涼しく、嵐にも強くしかも持ち運びができて建てやすい。バッファローを狩りながら移動して生活するインディアンにとって美学であり、精神世界をも満足させてきました。
空高く伸びる円錐形のティピーの中に、優しい光に満たされた精神が磨かれるような空間が広がり、丸い形は自分たちを取り巻く「自然」「地球」「空」「四季」「生命」を表しているかのようです。


ティピーはスウ族の言葉で「住むところ」
北の民族、ラップ族、シベリア人、カリブエスキモーはみな円錐形の動物の皮で作ったテントに何百年も暮らしてきました。大草原でバッファローを追って生活していた民俗が、いくつかの改良を加え現在の特徴的な形を作り出すのです。完全な円錐形だったものを風に耐えるようにやや傾け、背面を少し垂直に近づけ、耐候性を上げ、頭上のスペースを広げ、テント前面の傾斜をゆるめ、スモークフラップを取り付けることにより中央のファイアーサークルでの焚き火の換気をスムーズに行うことができるようになったことなど、住居としての機能性はもちろん、優雅な外観が今に受け継がれているのです。
アースワークスのティピーは、昔から適切なポール素材として使用されてきたロッジポールパインを基本構造に、ジャイアントスタイルのやや大きめのスモークフラップを備え、本体は機密な二重織のコットン地を使い、自然と折り合いをつけ生きてきたアメリカンインディアンの工夫や知恵をそのままに、自然を大切にし、自然の中で、自然をより身近に感じることのできるティピーを制作しています。野外計画では、アースワークスから本体を輸入し、国内にて杉材もしくはヒノキをポール材と使用した構造で提供しております。
Tipi 大解説!〜自然と身近に感じる居住空間〜


Cover カバー : cover
ティピー本体カバーは、細く丈夫な糸を「二重織」した「アーミーダック地」。耐久性と引裂強さに優れており、ティピーに最適な素材です。
Pole ポール : poles
3本のポールで基本構造をつくります(種族によっては4本でベースをつくる人たちもいます。)。ネイティブアメリカンは、細くて、太さが均一な材木として、ロッジポールパインを使用していました。日本では、同じ機能を持った素材を利用して優雅なシルエットを創り出します。
Liner ライナー : Liners
ポールの内側に張られる内幕です。外側に張られた本体カバーは地面から5cmほど浮かせてあり、この組み合わせにより外気がカバーとライナーの間に引き込まれ、スモークフラップから吸い出される流れが生まれます。また、ライナーは本体カバーとの間に空気の層を設けて断熱性を高め、暑さ寒さを凌ぎやすくしています。
Smoke Flaps スモークフラップ : Smoke Flaps
ティピーの最大の特徴は、中で焚き火ができることです。煙を逃すための開口部についているスモークフラップは、風下に開くことで、風の力で煙が吸い出されます。

スモークフラップは雨が降れば折りたたみます。雨水はポールを伝って室内を濡らすことなく外にみちびかれます。ティピーテントは隅々まで大自然で快適に生活するための工夫と知恵が詰まった作りとなっています
Ozan オザン:Ozan (オプション)
オザンはスウ語で「カバー」を意味し、背面のライナー上部に設置する室内屋根です。火の暖かさを保つだけでなく、水滴をライナーの後ろに流す役目もあります。
Ground Sheets グランドシート (オプション)
ティピー本体と同じ生地を使用した、マリンバテックスという
処置を施した防水性と防カビ性をもたせた素材です。



Tipi 素材
Cover & Canvas 本体 & キャンバス : cover & canvas
「アーミーダック地」:軍事用の生地で、細かく丈夫な糸を二重織りした生地です。耐久性と引裂強さが極めて優れています。
日本では、「ツイル織(綾織)」として知られ、足袋の底などに使われています。
「100%コットン」:ポリエステルとコットンの混紡は長期間雨ざらしにしておくと引っ張り強さが落ちてしまいます。さらにコットンの自然繊維が持つ力を引き出すため、繊維をあらかじめ縮めて、防水性、防カビ性を持たせる「マリンバテックス」という処理を施しています。
「バッファロー補強皮」:ティピーの本体は風雨に耐える丈夫さが求められます。コロラド州で実際に4年間生活し、破れや摩耗が多く発生する場所を詳しく調査、そこで得られた結果を元にバッファロー皮を当てて補強しています。




Pole ポール : poles
小径で強度を持つ7メートルを超える木材を加工しています。国内で生産される杉を適切な太さに、均一に加工して使用しています。また、同じく兵庫県で生産される木材を削り、下町で作られた継ぎ手をを使った分割方式のポールも開発中です。保管・運びなど、幅の広い用途でご利用いただけます。



Tipi user's voice !

CIMA たてやま体験センター (千葉県 館山市)
千葉県南房総、丘陵地帯にあるキャンプ場。キャンプライフを楽しむだけなく、豊かな自然体験活動を提供する。Tipiテントは宿泊利用や自然体験活動時のフリースペースとして室内で焚き火をしながら利用。Tipiテントはキャンプ場のシンボル的な存在である。

小野川湖レイクショア野外活動センター
(福島県 裏磐梯)
日本で初めてアースワークスティピーテントを設置したキャンプ場。
Tipiは、キャンプ場に誰もが使える場所として設置されており、シンボル的として親しまれている。
● 各施設、内覧可能です。内覧をご希望の方は office@yagaikeikaku.com までお問い合わせください。
Tipi フォトギャラリー (画像をクリックして全画面でご覧ください)
Tipi Q&A よくある質問
「ティピーは一年中張りっぱなしにできますか?」
可能です。設置後、ティピー内部の三脚ポール以外の外側に押し出すことによって、ティピーカバーがしっかりと固定されます。
「ティピーはどれくらい持ちますか?」
ティピーカバーは設置場所、生地の種類、環境によって変わってきます。解体して保管する際は、乾いた状態で、湿気がない場所に保管すると長持ちします。また、通年で設置する場合も、定期的にティピーカバーなどを張り直すと長持ちします。
「ライナーとはなんですか?」
ティピー内部の空気の流れを制御し、断熱などの効果を持つ内幕です。ティピーカバーを地面から10cm以上を開けて設置し、ライナーを内側から地面に付くように設置することで、外気がライナーとカバーの間を通り、スモークフラップへ流れることによって空気の流れを制御します。
「ティピー内で火を焚くとフラップはどのように機能しますか?」
スモークフラップは、両脇にポールを入れ込むポケットがついています。フラップの位置はポールで操作します。風下に向けて開くように調整し、内部の煙を排出します。また雨が降っている場合はフラップを閉じます。少しの雨ではフラップは閉めなくても焚火の上昇気流で雨は入ってきません。
「オザンとはなんですか?」
ライナーの上部、後方部分の3分の1程度を覆う吊天井です。焚き火の熱を保持します。また、雨が降っている時はポールを伝う雫を内部に落ちないようにします。
「ティピーの設置にどれくらい時間がかかりますか?」
設置する場所、設置する大きさによって異なります。設置する場所の準備ができている状態で、おおよそで半日から1日で設置可能です。設営には「ピッチングガイド(設営説明書)」を参照しながら3名から4名での作業になります。
「ティピーの保管の仕方は?」
ティピーカバーをおろし、完全に乾かし、折り畳みます。湿気がない場所を選び、保管します。保管にあたり、蓋のついたケースなどに入れるとネズミなどの小動物被害を抑えられます。ポールは地面から話、風通しの良い場所で保管します。
「ティピーは防水ですか?」
完全防水ではありませんが、十分な撥水性を持ちます。非常にタイトな織り方で、2 % 未満しか収縮しません。
「ティピーの床はどうなってますか?」
設置後のティピーの床は地面です。オプションでグランドシートを設置することもできます。地面に適した頑丈なカビに強い処理が施されたシートを用意しております。また、木造でデッキを設置することもできます。
「納品までも時間はどれくらいかかりいますか?」
ご注文いただいてから制作に4週間程度、輸入などにさらに4週間程度かかります。納品までは2ヶ月から3ヶ月のお時間をいただきます。
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